急に秋めいてまいりました。日増しに肌寒くなる時期ですが、お身体の調子はいかがですか?
お風邪などひかれませんようにお身体を大切になさってくださいね。
今回は、歯周病と糖尿病についてのお話です。
歯周病がどのような病気かは皆様もご存じかと思いますが、歯周病とは歯周病細菌の感染による慢性の炎症で歯を支える骨が溶けて歯がぐらぐら抜けてしまう病気です。この歯周病菌が最近の研究により様々な生活習慣病と関係があると言われるようになりました。、その一つが糖尿病です。
糖尿病とはインシュリンの作用不足により血液中のブドウ糖が細胞に取り込まれないまま残ってしまいことで慢性高血糖の状態をきたす疾患です。
歯周病は糖尿病の合併症である網膜症、腎症、神経障害、心疾患、脳卒中に次いで`6番目の合併症‘といわれるほど深い関係性があるのです。
歯周病細菌から産出される内毒素によって歯周病組織が破壊され弱くなり容易に出血するようになると、歯周病細菌がその部分から直接生体に入り込みます。すると体内に侵入した細菌やウィルスと戦う免疫細胞であるマクロファージが体内に侵入してきた歯周病細菌と戦います。血流にのった炎症性の物質は体内で血糖値を下げるインシュリンを効きにくくする(=インシュリン抵抗性)ので血糖コントロールが悪化し糖尿病が進行しやすくなります。
よって歯周病をしっかり治して内毒素の生体への侵入を断つとこでインシュリン抵抗性が改善し、血糖コントロールも改善するのです。
糖尿病が悪化して検査値のHbA1cが、7%を超えると歯周病の悪化も早まり双方の疾患とも悪化の傾向をたどります。しかし、近年のデータでは歯周病を治療すると糖尿病検査値のHbA1cも平均で0.4%低下し改善するという結果が発表されました。糖尿病と歯周病の相互の治療によりそれぞれの疾患の改善を生むという関係性が認められています。
糖尿病も歯周病も急性の痛みを伴わないのでどの程度進行しているかつかみにくい生活習慣病です。
ご自身の身体を守っていくうえでも双方の定期的な検診を受けるようにすると良いですね。
歯科衛生士 森 綾香
10月の診療予定
日曜、木曜休診で、他カレンダー通りの通常診療です。
先日のニュースでは、今後しばらくは平年より気温が高く、
特に9月はじめにかけてはかなり高くなる見込みと気象庁が発表しました。
まだまだ続く残暑の中、熱中症対策をしながら健康に過ごしたいものです。
今月は「あいうべ体操」を紹介しようと思います。
あいうべ体操とは、口呼吸を鼻呼吸に改善していく簡単な口の体操です。
テレビや小学校などでご存知の方も多いと思いますが、
毎日続けてらっしゃる方は少ないかもしれません。
あいうべ体操のやり方は、次の4つの動作を順に繰り返します。
声は出しても出さなくても構いません。
①「あー」と口を大きく開く
②「いー」と口を大きく横に広げる
③「うー」と口を強く前に突き出す
④「べー」と舌を突き出して下に伸ばす
①~④を1セットとし、1日30セットを目安に毎日続けます。
「あいうべ体操」をすることで舌力が上がり、口呼吸が鼻呼吸に変わります。
鼻呼吸に変わることで自律神経が整ったり、免疫力が上がったりして
様々な病気を予防することができます。
特に、インフルエンザなどのウイルス感染症の予防では有名です。
他にも、アレルギーやうつ病、便秘などにも効果的だそうです。
まだまだコロナウイルスの脅威がなくならない中、免疫力を上げて
感染予防の一助にしてみてはいかがでしょうか?
また、マスク生活で動きが鈍くなった表情金を鍛えることで、
たるみ防止や小顔効果も出てきたらうれしいですね。
歯科医師 相場奈緒美
9月診療予定
9月24日(木) 1日診療
その他、日曜日・木曜日・祝日は休診
今年に入ってコロナウイルスが世の中で大きな問題となっており、日々の消毒やマスク問題、
そして自粛生活にストレスを感じてしまいますね。
生きていくうえでストレスは現代社会につきもので、ただでさえ避けることが難しいことです。
今回はストレスとお口の健康についてのお話です。
日常生活においての物理的・心理、社会的ストレスがとても強かったり持続したりすると、
様々な障害、疾患が生じやすくなります。
歯科では舌痛症、口臭ノイローゼ、歯槽膿漏、虫歯、顎関節症などです。
これらは口腔衛生、口腔ケアの問題が原因で生じることが多いのですが、心理・社会的なストレス反応としての怒り、
悲しみ、抑うつ、不安などの持続や過剰によってもたらされます。
この中で特に顎関節症はストレスとの因果関係が強いため原因を取り除き、
できる限り顎に負担をかけない生活を送ることが大切です。
例えば、ノートパソコンやスマホなど携帯端末を前かがみになって長時間使用していると、
上下の歯を噛み合わせて無意識に力が入ってしまいます。
さらにストレスが強い状況下では咀嚼筋の活動が増して自分の体重の3倍から6倍くらいの強い力で噛みしめてしまうことがあります。
作業の際には正しい姿勢を意識して時々休憩をとり、時には上下の歯の位置や咀嚼筋の力を注意し、
歯が合わさっていたりしていないか意識してお過ごしください。
筋肉に力が入っていたら力を抜いて深呼吸してリラックスするように心がけましょう。
そしてストレスが大きいと交感神経が働いて粘性の高いネバネバした唾液を分泌するようになります。
口の中がねばついた状態になり、虫歯や歯周病の起因になりかねません。
口の中が乾燥した時や緊張感が強いときにはキシリトール入りガムをゆっくり噛むと唾液の分泌が促されるだけでなく、
顎や顔面の筋肉を使って噛むことで心もリラックスさせることができるのでおすすめです。
アシスタント 杉本 いずみ
8月の診療予定
8月10日(月) 山の日祭日休診 13日(木)は1日診療いたします。
8月16日(日)から19日(水)まで休暇とさせて頂きます。
その他木曜日曜休診です。
梅雨に入り蒸し暑い中、今年はマスクの着用もあるため、
熱中症が心配になりますね。
マスクの着用が習慣化される中、ご自身の口臭が気になる方も
多いのではないでしょうか。
口の中から出るニオイは特に唾液の分泌に影響されます。
唾液には口の中を洗浄・自浄する作用があり、
「噛む」「話す」など口を動かして唾液腺を刺激する
ことによって分泌が増えます。唾液が減って口の中が
乾燥すると、自浄作用が低下し、タンパク質を分解する
細菌が増えるので、口臭も濃縮されてニオイがきつくなります。
朝起きた時や、ストレス、ホルモン変調時などの時に
口臭が強くなります。また、舌苔や歯周病は口臭の
大きな原因になります。
強い口臭が気になるときは、歯科でチェックを受けて
いただき、定期検診などで口腔内のメンテナンスを
することで、口腔内を清潔に保っていきましょう。
また、歯磨き剤は、口臭のもとになる細菌の除去が
期待できます。口腔内で気になることがありましたら
お気軽にスッタフにお尋ねいただき、ご自宅でも
ケアできる環境作りにお役立てください。
アシスタント 吉岡 晴子
7月の診療予定
7月25日土曜日休診(7月23日木曜日~26日日曜日休診)
祭日、日曜日、木曜日は休診
新型コロナによる緊急事態宣言が解除されました。少しホッとした気持ちもありますがまだまだ気を緩めてはいけませんね。不要不急と言うことでなかなか検診や治療に来院できなかったので虫歯が心配だった…という声を患者さんから耳にしました。緊急事態宣言が解除されても今まで通りの生活に戻るのにはまだまだ時間がかかりそうです。そこでご自宅でできる虫歯予防、セルフケアのポイントをお話ししたいと思います。虫歯・歯周病の予防で最も大切なことはご存知のとおりブラッシングでプラークを除去する事です。ただブラッシングといっても要所を抑えてブラッシングすることが肝心です。歯の周りには3大不潔域と言って、プラークのたまりやすいところがあります。この3か所が虫歯のできやすいところなので重点的に磨くようにしましょう。
三大不潔域
①歯と歯肉の境目
②噛む面の深い溝
③歯と歯の間
歯と歯肉の境目にハブラシを当て、斜め45度くらいに毛先を少し歯肉側に傾けて細かく揺らすように軽い力で歯ブラシを動かしましょう。歯周ポケットの入り口にフィットしてうまくプラークが除去できます。噛む面は歯ブラシの毛先を溝にしっかり入れこむイメージで。歯と歯の間は、歯ブラシだけでは磨ききれませんので歯間清掃用具フロスや歯間ブラシを使いましょう。いくら歯ブラシでしっかり磨いてても歯間清掃しないと虫歯はなくなりません。またブラッシングに加えてフッ素入りの歯磨き剤の使用、キシリトール製品のガムやタブレットを摂取することも虫歯予防にとても効果的です。
※フッ素効果…歯のエナメル質の再石灰化を促進させ酸に強い歯の表面にする。虫歯菌が酸を作る働きを抑制する。
※キシリトール…虫歯菌の増殖を抑え菌数を減少させる。虫歯の原因となる酸を作りにくくする。
ガムやとブレットを食べることで、唾液の分泌を促進させる。
自宅にいる時間が長いとどうしても間食を多くとりがちになります。虫歯菌は砂糖を餌にして酸を作り、その酸によって歯が溶けていきます。だらだらと食べたり飲んだりすることは虫歯予防では厳禁です。砂糖の代わりにキシリトールを摂るようにしたり、水やお茶を飲んで砂糖をこまめに洗い流すようにしましょう。お茶やお水を飲むだけでも口の中を酸性から中性に傾けて予防効果があります。ぜひご自宅にて参考にしてみてください。
歯科衛生士 松澤 千秋
6月の診療予定
木曜日・日曜日休診
その他通常通り診療いたします。
患者様へのお願い
新型コロナ感染対策のため、ご予約につきまして、ご予約人数を通常より減らし密集を防ぎ十分な除菌をするため様々な調整を図っております。
必ずご予約の上ご来院ください。お痛みなど急を要する場合もお電話でご相談の上ご来院ください。